プロの道具箱 VOL.145
この道わが旅。津守 伸吾 TSUMORI SHINGO

BARBER KING 赤羽店
津守 伸吾/TSUMORI SHINGO

理容職人ツモさんこと津守伸吾さん、御年66歳この道45年。「昭和、平成、令和を生きる」時代を超えて長い人生を生きてきたツモさんに理容の今と昔を、そして今の時代に大切な物は何なのかを訪ねてみました。
今回は「この道わが旅」津守さんの道具箱とバーバーライフをご紹介致します。

TOOL BOX TOUR

道具は切れ味。鋏はスタイルを作る上で重要な道具です。鋏ひとつで、仕上がりが変わると思います。

SCISSORS

ハイネッタとヒカリを使用しています。
道具屋さんから27歳の時に10万円位で購入。3本買ってもう40年以上使っているな。

※高級なシザーとして有名なナルトとハイネッタ。
ハイネッタはどちらかというと理容、ナルトは美容に人気がある傾向があります。
この二つはもとは一緒で、現在はナルトとアルプス(ハイネッタを販売)という会社に分かれています。
鋼材はハイネッタ特殊鋼を使用しているのが特徴です。

CLIPPER

パナソニックのジュニアモーターがメイン
0.1mは3本所持
フィリップのシェーバーはフェードスタイルに良く使います。
マジッククリップもフェードスタイルに使いますね。

COMB

最初から角度グシ
角度グシは普通に持っていて毛が入ってくる
直刃だと自分で角度考えないといけない
これは好みだな

SHAVING

3枚刃は硬いひげ用、5枚ば柔らかい髭用に使い分けてる。
なるべく痛くないように色々考えています。

レザーはガード付きの刃、なるべく肌を痛めないように

FACILITY

コンセプトはホスピタリティー溢れる接遇と、BARBERの力でお客様を幸せにするヘアサロンです。価格はリーズナブルですが、拘りと情熱を持って、より良いBARBERを追求しています。

内外装は独立したスタッフがレンガと木目調を調和させて、さらに世界中の素晴らしいBARBERの写真などを額に飾ってます。

POHTO by URUSHIBARA

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INTERVIEW

「変わる」に乗り遅れない様に我々もしていかないとー

ーツモさんはこの道45年、昭和、平成、令和と理容師としてご活躍されていますが、理容業界今と昔で変化したことはなんですか?また変化していない事は?

私たちの様な年配の職人さんたちが通ってきた時代というのは、腕があれば良しとされる時代でした。
今は若い人が求めている価値観が多きく影響されているのかな。
会社も存続していくには変わって行かないといけないし、その「変わる」に乗り遅れない様に我々もしていかないといけないね。

30年前50年前の価値観が残っている業界なので、しっかり時代の流れにのって職人自身も変わって行かないと思いますね。
昔の刈り上げと今のフェードスタイルも違うからね。時代に合わせた技術の習得は大事だね。昔は考えないで仕事をしていたけど、今は考えて仕事をしないといけないな。昔は刈るだけって感じでしたけど、今はお客様もオシャレになってさ。覚える事も多くて大変だよ(笑)

ーツモさんにとって接客で大切にしている事は?

お客様の気持ちをくみ取る
お客様の気持ちを理解できれば、どんな提案をすれば良いかわかります。
どうすれば良いかと言うと、お店に入店された時に、「この人は今何を考えているのだろう?」と想像します。
今日の服装は、今の時間帯は、天気は、どこに行くのかな?ってイメージを想像すると人の気持ちが感じやすくなりますよ。

人は誰かに教えるときに最もよく学ぶー

ーツモさんの得意な技術は?

ソフトモヒカンは負けないな笑
昔はさ「職人は技を盗め」なんて職人にとって常識な時代だったけど、今はオープンにしないといけないよね。それは後輩達が簡単にたどり着けるようにする事で、後輩達は「更にその先」に行けるからね。逆に言うと、それをしなければ、いつまでも同じところまでしかたどり着けないからな。

誰かが言っていた言葉で、「人は誰かに教えるときに最もよく学ぶ」と。

人に教えることは、自分自身のためにもなるし。私自身は若い人から学ぶ事が多いね。持っている物も考えている事も違うしね。

ーツモさんが今後理容業界でやりたいことは

75才くらいまで働いていたいね。
後は若い子が入って来るから「後進に道を譲る」
組織の為に何が必要か、そして果たすべき責任を考えないといけないね。

ーツモさんから見て理容業界で足りないと思う事は

理容の仕事は地味だね、型にはまっている感じはあるかな。そして美容は自由なイメージと華やかさがあるね。フェードスタイルも美容からの流れでしょ?理容では考えられないんじゃない。

ー最後に今回のお話しで、改めて強調したいことは?

「正解はなし!」
そして日々勉強。物事は運やタイミングによる事も大きいと思いますが、どうなりたいかを常に考えてコツコツ積み重ねることが必要なんだと日々思いながら仕事をしています。
みんなが同じ様な悩みみたいなものを抱えて四苦八苦して生きているし、僕もそうなんですけど。この歳になって、働く意味や生きていく意味を考えることが多くなったな。
人生はあっという間、やりたい事はすぐにやれ!

INFORMATION

BARBER KING 赤羽
住所:〒115-0045 東京都北区赤羽1丁目18-3
電話:03-3901-0392
営業時間:9時00分~18時00分
定休日:なし

BARBER KING instagram https://www.instagram.com/barberking1953/
FACEBOOK https://www.facebook.com/profile.php?id=100064029395590
WEBSITE http://barbershop-king.com/


代表の安氏と

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