BARBER MOTORS VOL.1
HARLEY-DAVIDSON 1974年式 Ironhead Sportster XLCH 1000cc

HARLEY-DAVIDSON Ironhead Sportster ≪XLCH 1000cc≫
Owner 伊藤 志穂

感覚はブルース・リーの名台詞『 Don’t think feel.』考えるな、感じろ!だ。

HARLEY-DAVIDSON Ironhead Sportster ≪XLCH 1000cc≫ 愛称  マダムSHIHO号(初代)

新しくスタートする、バーバーさんの愛車を紹介する企画 「BARBERMOTORS」。第一回目のゲストは熊本県熊本市のTHE SHAKERS 伊藤志穂さん!
粋でいなせなガールズバイカー伊藤さんに愛車のHARLEY-DAVIDSONについて伺いました。

―1974年式 アイアンヘッドスポーツスター XLCH 1000ccを選んだ理由は?

ショベルヘッド、リジットチョッパー、男前スタイル、足つきがいい、まさにこれだ!のバイクでした‼ 出会いは19年前に知人に見せてもらった写真にビビビときて、一目惚れ。周りの反対を押しきって相棒に迎えました。

―目惚れってありますよね。74’年式 アイアンヘッドスポーツスターの魅力について教えてください。

74’年式XLCH。この年式までブレーキペダルとシフトペダルが逆シフト。
ハイコンプ仕様でパンチがありエンジン始動はキックのみ。

―キックのみは大変ですね。

そうなのですが、直ぐに走り出したかったのであろう前のオーナーさんによってセルが付け加えられていたので、私はとてもラッキーだった!

乗り手はリジットチョッパーではサスが入ってないから、路面の荒を拾うフレームの振動は半端なく、頭のてっぺんからつま先まで、伝わるが私は気合いが入り、逆にそれが心地良い。全身全霊で跨り走らせる時間は余計なものまで振り落とす。
この感覚はブルース・リーの名台詞『 Don’t think feel.』考えるな、感じろ!だ。(笑)
自分の性分によく合っていた。
アイアンは子育て仕事共に真っ盛り、前しか見ずに走り続け駆け抜けた一台です。

―カスタマイズのポイントは?

婿殿のMADE IN ホームセンターカスタム編 フルオリジナルペイント

カラーリングは1905年のコカ・コーラの看板をモチーフにペイント専門の方にお願いしました。タンク中央に「SQAR」※女戦士と言う意味 と星。タンク横には「Madam Shiho」



1905年、コカ・コーラ社が現役シロップを5セントで販売していた時代の看板のレプリカ

カスタムは主人がホームセンターで見つけてきたものや身近にあるものなど、ハントメイドで創りだしています。

・キャブレターを固定する為のステイをバーべQ鉄板で作成
・ホームセンターで見つけた材料で長距離旅用大きめキャリアとリアフェンダーステイを作成
・シーシーバーはホームセンターから鉄の棒を買ってきて、道路の側溝につっこんで曲げて作成
・配線を全て引き直し
・ウィンカースイッチが折れたので、代わりに使わなくなった歯ブラシを切って作成
・車体が細いので、後ろ姿をかっこよくみせる為に幅広タイヤに変更
・テールランプをLEDのキャッツアイに交換
・サドルバックは乗馬用のものを半分に切り離し、加工して作成

―ハンドメイドカスタムすごいです!今はこの外観に満足していますか?

ハイ、大満足、大好きで仕方ありません。

―このバイクとツーリングの思い出は?

1番の思い出は、家族アニバーサリーツーリングの旅
『北海道旭川まで散髪に行くぞツアー』です。

きっかけは毎年12月にパシフィコ横浜で開催されていた「ヨコハマホットロッドカスタムショー」での出会いが旅のきっかけでした。
当時、年に一度、横浜で開催されるこのイベントでは、日本全国、世界各国から集まったカスタムカー、カスタムバイクが並んでおり、その中で私の目を1番釘付けにしたのは、車でもバイクでもなくイカしたファッションをした人でもなく、ただ1人バーバースタイルをした男性でした。2012年頃はまだバーバースタイルは流行っておらず会場内では斬新でした。私が学生だった70年代の男子はポマードで髪をビシッと決めてカッコよかったのです。

その記憶がよみがえり、衝撃が走りました。すれ違った男性のヘアスタイルが脳裏に焼きつき、勇気を出して声をかけ、写真に納めておけばよかった、と後悔していたら、会場内で発見!そしたらその男性の方が近づいて声をかけてくださいました。

主人のリーゼントヘアが気になった様で「写真を撮らせてもらっても良いですか?」と声をかけられ、私達はお互いに写真撮影と、ご挨拶をしました。なんとその方は北海道の床屋さんでした。

それまで、床屋さんと友達になる事が無かった私はこの事がきっかけで、バイクで北海道ツーリングの夢と、よその床屋さんで散髪した事がなかった次男の散髪記念が出来ると考え、「10日位店閉めて旅に行こう!」と家族に内緒で計画を企てました。

散髪×バイクツーリング、熊本から北海道までの旅。今から8年前の事です。
主人、私、長男はそれぞれ自分のバイクに跨がり、次男は普通免許取り立てで、全員の荷物搭載した車で私達をサポートしながら9日間の旅をしました。この旅で一番すごかった事はそれぞれ4台愛車がノントラブルだった事ですね。

―伊藤さんの行動力がすごいですね。今後このハーレーダビッドソンとどうやって接していきたいか?

実はこの愛車は引退させる事にしたのですよ。
19年付き合ってきた愛車の異音がずっと気になっていて、今年2月から修理に出していたのです。そして、ショップから、とにかくバイクを見にきて欲しいと呼び出されました。壊れた箇所、パーツをこの目で見て現実を知り、復活させる条件などを聞かされ、突然の究極の選択をせまられました。
結局、私はキッパリ覚悟を決めてこの愛車を引退させる事にしました。

しかし、あの魂揺さぶる振動と心震わすパンチが効いた走りと受ける風とマフラー音を忘れる事はできません。
いつの日かまた初代の愛車と共に走る日を夢みて、これから走る二代目に思いを託しました。

―寿命と言う事なのでしょうか、寂しいですね。

3月初旬に初代に終わりを告げ、二代目プロジェクトがスタートしたのですよ。ユーザー車検を受け合格するといよいよ公道デビューです。

楽しみですね2代目も是非紹介させてください。今回は溢れるバイク愛を感じる伊藤さんでした。ありがとうございました。♪


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