プロの道具箱 VOL.109
APT.HAIR SERVICE

APT. HAIR SERVICE
オーナー 山本丞 (YAMAMOTO TASUKU)

2002年より兵庫県宝塚市でAPT. HAIR SERVICEをスタート。ローカルに根ざし独自のSTYLEを貫くBARBER界の異端児。理美容業界のみならず、アパレルブランドやアーティストとの親交も深い。
今回は、プロの道具箱VOL.19でご紹介しました山本氏に再登場して頂きました。

TOOL BOX TOUR

「道具の選び方は、まずはカッコいいこと。そしてある程度のスペックさえあれば、工夫してどうにかする。」

SCISSORS

シザーはミズタニシザーズのナノパウダーメタルをメインに使用。セニングは質感調整用に15%ぐらいの物を主に使用しています。

Mizutani ACRO S HARD BLACK(6inch)
Mizutani SCHOREM MASTER BLENDING THINNING
MERIT モデル名不明の最高のメインセニング

CLIPPERS

クリッパーは、丈夫で安定感のあるWAHLを使用しています。
古き良き時代のアメ車の様に昔から基本構造が変わらないスタイルに惚れています。ひと昔前のV8のような電磁モーターの荒いパワーも魅力ですね。

WAHL Icon/ 100 Years Cripper “1919”/Super Taper/ Magic Crip
etc…

Trimmer
Andis Slimline Pro Li
WAHL Cordless Detailer

Shaver
WAHL Finale

ACCESSORIES

クロス類は中村商店。大切な洋服のようにクロス類を扱うようになったのは中村商店さんのおかげです。

AMENITY

ポマードは、国内外問わず自身のスタイルに合った質感の物を使用。作り手の拘りを感じる香りやカッコ良さも重要なポイントです。

FACILITY

BARBER CHAIR
初期型マスタング(アメリカ合衆国の自動車メーカー、フォード・モーターが製造・販売する乗用車)のシートをイメージして張り替えた、70年代のTAKARA 859DX。
ホーロー部分もビンテージ感のあるホワイトを指定して塗装。これ以上にカッコいいBARBERチェアーには未だ出会ったことがありません。

PAINTING
店内の顔のひとつでもあるカウンターのペイントは、親交のあるアーティストKads MIIDA氏
によるスペシャルペインティング。2日間に渡り描かれた「髑髏とライオン」は圧巻です。

当店のロゴや外壁ウインドウサインは、サインペインターPots Design氏によるもの。
オリジナルのフォントや雰囲気は、手描きサインペイントならではの味わいが抜群です。

WILLIAM MARVY BARBER POLE
MARVY JAPANが本国にオーダーをかけた、55モデルの復刻赤白ストライプは、今のところ一台しか存在せず、世界で僕しか持っていないはず。これは自慢です。(笑)

 

INTERVIEW

―前回のVOL.19は2018年1月に、そして今回はそれから2年半後のVOL.109の掲載になります。2年半前と比較し、現在の関西BARBERの状況はどう変化されましたか。

関西のBARBERシーンですが、こんなにカッコいい方が大勢いたんだなというのを最近すごく感じています。2017年に「KING OF BARBER BATTLE」注1を立ち上げた時は、集客やプレイヤー集めさえも苦労しましたから。ですが、回を追うごとにエントリーの選考にも苦労するようになったり、お客さんも一般の方が増えてきて集客の不安も少しずつ無くなってきたり。このことはすごく印象深いです、関西に限った話しじゃないですが、この3年ほどで関西BARBERシーンが本当に大きく広がったなと感じています。

※注1 BARBER業界も盛り上げるために始めたローカルバトルイベント。関西バーバーのGOGO HAIRの佐々木司氏、KUU HAIRの根木繁氏、JOLLY‘S BARBERSHOP細川浩之氏、そして山本丞氏と共に企画運営する。

―山本さんは、独立前はどちらにいらしたのですか。

資格もない見習いの住み込みで入った、ミセスのお客さんばかりの美容室で10年修行していました。独立してもう18年になりますが10年位は普通に美容室としてやっていました。
BARBERというカルチャーも知らなかったですし。

メンズのお客さんが多かったというのも関係しますが、仕事の将来を考えた時にちょうど海外のBARBERのカッコよさに出会ってしまったとこから、今があります。

たまに、「シェービングやっていますか?」と聞かれることはありますが、やってないです、出来ません。とお伝えします。これがボクのスタイルということで(笑)

心友 WONDER HIROSHI氏と。

―バーバーチェアはマスタングのシートのイメージ、そしてドクロの壁のペイントなど、かなり個性的雰囲気ですが、山本さんの店舗コンセプトを教えてください

こういうコンセプトでいこうというのは特になくて。ジャンルに囚われず自分の好きな雰囲気やアイテムを集めただけです。(笑)
リスペクトするアーティストさん達との繋がりも大切な宝物です。あと、乗り物でもなんでも、基本的に古き良き時代の物が好きなので自然とこうなりましたね。

―今後の山本さんの動向について教えてください。

いつも通り、お客さん達のカッコつけのお手伝いをさせていただくのが仕事としては最優先。そして家族や仲間と楽しいプライベートを過ごせる事が一番です。
たまに依頼していただけるセミナーやイベント出演。仲間と一緒に作るイベントも引き続きやっていきたいと思っています。

―最後に読者へメッセージをお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。ほとんどが同業者さんかと思いますが(笑)
SNSで繋がっている方で、まだお会い出来てない方々とは是非ご挨拶したいと思っています。その時は是非乾杯させてください。

 

INFORMATION

APT. HAIR SERVICE
住所:兵庫県宝塚市伊孑志4−2−1
電話:0797-73-6039
営業時間:平日 10:00~22:00
定休日: 月曜

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