バーバー界の若きサムライ”若くして独立”　プロの道具箱 VOL.152BARBER WARRIOR 菊池雄介／KIKUCHI YUSUKE

BARBERSHOP NOR
代表　菊池雄介／KIKUCHI YUSUKE

若くして独立、起業をされる方も増えている理容業界、30～40代のビジネス経験では劣る若者だからこそ出来る強みもあります。

その強みとは、一般的に若い時ほど、体力があり、心身ともに健康は、起業する際はとても重要です。
また、心理的プレッシャーになる、家族を守らなければいけないということもなく、家庭の事情に捉われない環境は有利ですね。
若いうちは、失敗してもまだ多くの時間が残されているので取り返しがつきます。
あと国や自治体の支援制度が受けやすなどのメリットがあります。

デメリットとしては、ビジネスの経験が浅いため、スキルや業界の知識が足りずマーケティングのノウハウもないといった知識経験不足があります。

独立、フリーランスなど、やり方はいろいろありますが、結局ネガティブな事を考える前に行動した者が強いよね、上手くいくかなんてどうでもよい、後でいくらでも修正がきくし、まずはそこに飛び込んで「経験」すれば良いだけ。

今回はバーバー界の若きサムライ、いろんな観点からビジネスとして見てしまう癖を持つ菊池氏。「BARBER WARRIOR」”BARBERSHOP NOR”の菊池雄介氏の道具箱とバーバーライフを紹介します。

TOOL BOX TOUR

「みんなが使うものだからこその良さがある」

使っている人が多いほど使いやすい道具、人気だからこそいい道具と考えています。
新しいものに惹かれて買いたくなる気持ちはあっても、使い込んだ使い慣れた道具が1番だと思っているので、比較的に道具は変えません。

SCISSORS

刈り込み用
手前から
•トギノン　マリンシャーク6.8inch
•ヒカリ　レイコスモス7inch
•ミズタニ　シュコーラムマスター
•ヒカリ　エンジェルA 35〜45%
•ヒカリ　エンジェルA 15〜20%

シザーは硬い髪の毛でもガツガツ刈れるトギノンのマリンシャークを使っています。ギザ派加工になっていて連続狩りをしても毛が逃げなく、刈り味が気持ちいいんです。これがあれば、刈り上げもトップもいいけます。

セニングは基本ヒカリのAngel Aを使っています。15%と35%の二丁を使い分けています。本当に抜けが良く、全く引っかからないです。うちのスタッフはこれ以外使っていません笑　一回使わせるとみんな気に入って購入しています。

結構Jr.スタイリストの時に買ったハサミをずっと使い続ける人って少ないと思うんです。もっといいものをってなるので。でも僕は今全て買い替えるって言われても最初に買ったマリンシャークとAngel Aは変えていないと思います。それくらいお勧めです！！

CLIPPER

•BaByliss PRO シェーバー
•WHAL 5 Star Detailer
•WHAL 5 Star Cordless Senior
•WHAL 1919 100Years
•WHAL Magic Clip–3rd Edition
•WHAL Magic Clip-1st Edition
•Panasonic プロリニアバリカン

僕はWHALを基本的に使い、Panasonic、Andisは用途ごとに変えています。
Panasonicは優しい刈心地で、ガツガツ刈れる。流石の日本製です。
初めて買ったクリッパーは6年前に購入した ”マジッククリップ” 1番調子悪いんですが、愛着があって今でも1番使用頻度高いんです。
頻繁に充電してあげることで、喜んでくれてる感じがして嬉しいんです（笑）

営業中は基本席を掛け持ちしているので、コードレスのクリッパーを使用しています。また充電が一台だと1日もたないので、アタッチメントを変えるのが手間でバリカン毎にアタッチメントを付けたままって感じです。
ガツガツ刈りたい4.5mm 3mmはシニア刃
優しいグラデーションを作る1.5mm、ノーガードはマジッククリップ。
なるべく、楽に切れる道具って所に重点を置いています。

AMENITY

ドラッグストア等に無く店舗でしか販売していない物は、プレミアム感が増します。ポマードのみ買いに来る方も多くいらっしゃいます。

詳しくは↑クリック

FACILITY

お店のインテリアは最初からではなく、ネットでたまたま見つけてカッコいいものを買ったり、街のインテリアショップで見つけたり。
シンプルがすきなんですが、どんどん物が増えていきます。
でもBARBERSHOP＝インテリアショップみたいなところはあるのかなーっておもってます！男心くすぐられるものをこれからも買い足していきます。笑

プロの道具箱アーカイブ↑クリック

INTERVIEW

お客様へ提供する技術も、常に新しいものは取り入れる事に意識をー

ショップ名 “BARBERSHOP NOR”の名前の由来のショップコンセプトを教えていただけますか。

NORの読み方はノア。
黒い外観に仕上げたこともあり、『黒』のフランス語で『NOIR』にしようと悩みました。しかし日本人は『ノイアー』って呼んじゃうかなーとか、読めないとそもそも通りがかりで検索しずらいのかなーとか思っているうちに
看板制作の時に早めに店名くださいって言われて出した答えが『NOR』
ノアの方舟の物語のように、「NORのお店をつくり、スタッフとお客様たちをのせた大きいお店になるれように」と願いも込めた店名です。

ーお店をデザインするにあたってのイメージは？

”BARBERSHOP NOR”は黒を基調とした外装をイメージして作りました。シックな雰囲気が好きで木目調の内装に黒の外装。これをイメージしました！なので路面店で外装も工事させてくれる物件を丸2年探し、見つけた時に運命を感じた物件です。

ー2年探された物件ですがなぜ武蔵小山に店舗オープンしたのですか？

駅から５分以内で、駅の乗降客数、住んでいる世帯数全て調べ上げ自分の出店したい駅を網羅し、毎週歩いて物件探ししました。物件を探し始めたときは、当時24歳。不動産に「物件探してます！いい物件開いたら連絡ください」って言っても全く相手にされなかったんです、、、そりゃーそうです。24歳の初めての出店の若造相手にしてくれる方が変わってます笑

さらにコンビニ等が入るような立地の物件で絞っていたので、そんな物件空くわけもなく２年間過ぎて行きました。だからこそ今のこの物件には愛着と大家さんには感謝しています。最初は武蔵小山という駅すら知らんかったですが、今は武蔵小山が大好きになりました！武蔵小山の人々に愛されるようなお店にして行こうと決めました。

ー菊池さんにとって店舗運営で大切な事は？

オーナー、店長が考え方、行動を常にアップデートする事だと思います。
古い考えや、古い技術を常にアップデートし、今の流行り、今お客様が何を求めているかをすぐに判断し行動する事だと思います。
お客様へ提供する技術も、常に新しいものは取り入れる事に意識しています。
昔流行っていたお店って言われるのが1番ダサいので。

ーお客様のターゲット層は？集客はどうしていますか？

お客様は路面店にあることもあり、年齢層は幅広いです。通りがかりの人から、車で通った際に気になり調べてくれた方、フェードカットやアイロンパーマをやりたい方がネットで調べ、郊外からもきていただいています。
BARBERSHOPですが刈り上げ以外のスタイルのお客様が多いのも特徴だと思います。

いろんな観点からビジネスとして見てしまう癖ー

ー菊池さんの5年後の目標は

オープンから一緒に頑張ってくれた初期メンバーのスタッフに、幸せになっってほしいです。一緒に携わってくれている周りに幸せを与えられるような人に、お店になりたいです。綺麗事なんですが、結局ここに落ち着きました。自分一人だけの幸せってほんとーに薄っぺらいんです笑
一人だけ稼いでってより、みんなで大きくなって行きたいです。一人一店舗NORのお店を持ちオーナーみんなで旅行行けるように頑張っていきたいです！
またこれから店舗展開にも力を入れて行きたいので、ぜひ注目していってください！

ー今後理容業界でやりたい事！

今後理容業界でやりたい事は
まず理容師のイメージを変えたいです。
「カッコ良くても、稼げなくて、休みが少ない」
まだうちも福利厚生だったりまだまだですが、同級生の大学へ出ている友達よりも、沢山稼ぎ、たくさん遊べて、何より好きな仕事をしているスタッフをたくさん輩出していきたいです。
そーゆう理容師っていうイメージを変えていきたいです。そのためには同じ考えのスタッフを輩出して固定概念を変えていきたいです。

ー今のバーバー（理容）業界はどう見ていますか？

バーバー業界は、かっこいいのが当たり前になってきているので、今後は値段競争だったり、かっこいいお店のチェーン店だたりが増えて行きそうです。現に増えてきているので、常に何か違う技術を取り入れる事が必要だと思います。
スキンフェード、濡れパン、イージーパーマだったり常に新しい技術が生まれてくるので、いつでもSNSだったりで情報収集も取り入れて行きます！

ー仕事以外は何をしていますか？今、興味あることってなに？今気になる事は？

仕事以外でハマっていることは、ゴルフです。まだ若いってのもあって、周りにやる人が少なくてラウンドにはなかなか行けないんんですが、、、
あとは、野球が好きで、特に大谷翔平選手が大好きなんです。同い年のスーパースターです！
結構バーバーで働いている人は、HIPHOPだったり音楽が好きな人が多いと思うんですが、僕は全くと言っていいほど音楽聞かないんです。移動中は常に自己啓発だったりのYoutube等を聴いていることが多いです。みんなに変わってるって言われます笑
音楽を聴いてモチベーションを上げられる人が羨ましかったりもしますが。移動中とかも何か自分が成長できるようなことを聞くようにしています。

ー24歳で独立されましたが、早い時期に独立を考えた経緯は？

街中を歩いていると『こうしたらもっと良いのになー』『ここの工夫すごくいいなー』っていろんな観点からビジネスとして見てしまう癖？があって自分でやりたいって思ったのがきっかけです。
理容室とかではなく、立て看板の置く位置だったり、メニュー表の並び順だったり、工夫したらすこしづつでも売り上げ上がるんだろーなーってすぐに考えちゃうんです。

例えばラーメン屋さんの食券機の並び順が上から

『ラーメン700円』
『チャーシュー麺900円』
『ネギラーメン800円』
『海苔ラーメン800円』
『MAXラーメン1000円』

って順番があったとしたら、1番利益率の良い（売れて欲しい）メニューを1番上にした方が人間の心理で売り上げ上がるのになーって思ったり、、、
思ったらすぐに行動しなきゃ嫌なタイプなので、自分で出来るじゃんって思ったのがきっかけです。その時が21歳でそこから貯金の意識をし始めました。
毎日レトルトカレーを食べて、1番遊びたい時期にお金を貯めるのが1番大変でした。
また、若いからこそフレッシュを心がけていました。

ー最後に今回のお話しで改めて強調したいことは

BARBER＝かっこいいのが当たり前であって、そこから先は自分次第。
そのために若い時に夢を持ち、夢への努力を継続できる”人間力”が重要だと思います！

格闘代理戦争に出場した加藤瑠衣選手です！