プロの道具箱 VOL.112KUU HAIR | ライオン･ヘアサロン･グループ

KUU HAIR
代表　根木繁（NEGI SHIGERU)

懐かしさとレトロな雰囲気がただよう、そんな街並みで理容店を40年以上営んできたKUU HAIR。
そんな下町からのローカルボーイへバーバーカルチャーを発信する。今回は大阪吹田の2代目社長、根木繁さんの道具箱をご紹介！

TOOL BOX TOUR

「道具の選び方は、使い易さが一番なんですが、手に持った時の感触みたいなの大事にしてます。仕事のしやすさが大事なんで。」

SCISSORS

シザーは剣刃のチャンピオンシザー WX 7.0をよく使っています。
最近は薄刃のシザーが好きでMIZUTANI SCISSORS ACRO　TYPE-K 7.0やSOLID 7.0そしてAYAX SCISSORS J.B 7.0 ironがお気に入りです。

セニングは25%前後のものがメインです。
チャンピオンシザーV 2―30、AYAX SCISSORS EFQ 30 QR 25 revolution をよく使っています。QR 25はハンドル小指掛けをオリジナルにしてもらい細部まで調整してもらったので、どの角度からでも抜けが良いです。

CLIPPERS

WAHLがメインです。コード式は少し刃の調整をしてます。でも最近はコードレスが便利だからよく使ってます。パナソニックも使い勝手が良いので離せません。クリッパーはラジコン集めみたいな感覚で楽しんでます(笑)。

トリマーは仕上げに使用するので拘りはなく、スタイルに合わせて使い分けてます。

COMB

理容櫛ですね。角櫛も少しだけ使ってます。昔からお付き合いのある櫛屋さんで購入してます。

AMENITY

ポマードがメインですが、最近はワックスやジェルも使いますよ。スタイルやお客様にあわせますね。

ACCESSORIES

中村商店ですね。やっぱカッコいいからです。(笑)　お客様からもカッコいいて言われます！

BARBER CHAIR

父親の代から使用している理容椅子でTAKARA Pony 280、丸みのあるシルエットが好きで故障しても治して使ってます。あまり見かけないし、なんか好きなんですよ。

EVENT

大衆酒場×青空散髪「繋縁ツナグ」って言うイベントを兵庫県明石市のbarber shop みきの山本さんと大阪府岸和田市のking of barber grantの工藤さんと定期開催しています。

左より）king of barber grantの工藤さん、barber shop みきの山本さん、根木さん

INTERVIEW

ー根木さんは大学を卒業されて社会人を経て美容師そして理容師というめずらしい経歴をお持ちですが、どうしてそのような経歴になったのですか。また修行時代の話も聞かせていただけますか。

経歴の大学～社会人～美容師～理容師は珍しいですがただの遠回りです(笑)。若い時は好奇心が多かったのでやりたいことは全部するみたいな感じでした。
両親が理容師だったのですが、すぐに継ぐ考えはなかったです。なんとなく親の仕事を見てカッコいいなとは思ってましたし、今では色んな経験をさせてくれた両親には感謝しています。

修行時代はあまりマジメではなかったと思いますよ。美容師の頃からメンズスタイルは好きでしたね。はじめに仕事を教えて頂いたオーナーさんが見抜いていたのか、レッスンより実践でしごかれました。大分へこまされましたけど楽しい思い出ですね。

ー地元吹田市のバーバーの状況を教えてください。

関西のバーバーシーンはこの数年で変わりましたね。
企画運営のお手伝いさせて頂いたKing of Barber Battle（※関西のローカルバーバーイベント）や他のバーバーイベントの影響はかなりあると思います。色々な情報が入るし、何より刺激受けました。皆さん、カッコいいし個性のあるバーバーが増えてきていると思います。
そして何よりも一番嬉しいのはお客様がバーバーをカッコいいと思い来店してくれるようになったことです。色んな活動をしてきて良かった思いました。

ーその活動の事でお聞きしますが、イベント大衆酒場×青空散髪「繋縁ツナグ」はすごく良い雰囲気ですね、このイベントについて教えて頂けますか。

この青空散髪イベントは、同業者向けのイベントKing of Barber Battleに対して、一般の方を対象にもっとバーバーのこと知ってもらいたいと思い始めたイベントです。
ローカル感をしっかり出していきたかったので、大衆酒場松久さんとコラボさせて頂きました。
昭和から三代続く酒場で音楽とか組み合わせて今までにないバーバーが絡んだイベントだったと思います。

ー今までにない最高な雰囲気のイベントですね。地元民に愛されるための接客など気にされている事はありますか。また集客や経営など何かお考えはありますか。

接客はお客様との距離感を大事にしています。幅広い年齢層が来られるので年齢にあった接客は心がけてます。
集客は特に集客媒体は使ってなくて、ご紹介がほとんどです。SNSの繋がりからも増えてますね。
経営はまだまだ未熟なので試行錯誤しながらやってきました。
祖母も理髪店を経営してたのですが、よく「損をして得をとれ」と聞かされました。なぜか頭に残ってる言葉なんで実践したいと思ってます。

ーご祖母様のお言葉素敵ですね。根木さんの今後の動向を教えてください。

お店は若いスタッフが頑張ってくれていますので、どんどん伸ばしてあげたいですね。
僕自身も頑張ってスタッフも増やしたいです。そして、お店全体で地元のローカルバーバーをもっと盛り上げたいですね。

右）2年目のスタッフの長濱優太さん