プロの道具箱 VOL.111YOSHIZAWA Inc.group | ライオン･ヘアサロン･グループ

プロの道具箱 Vol.111
YOSHIZAWA Inc.group 営業本部長佐藤純 (SATO JUN)

YOSHIZAWA Inc. PREMIUM 横浜　桜木町店の営業本部長。地上50階に位置するサロンはまるで理容室の天空の城。そんな天空の城サロンで日々お客様のヘアースタイルを作り上げる空中理容師の佐藤さん。今回はそんな佐藤さんの道具箱と代表の吉澤紀人さんのインタビューを紹介いたします。

※佐藤さんは銀座マツナガグループ約250名中で1、2を争う個人実績を持つ理容師

TOOL BOX TOUR

「鋏は出来るだけベーシック、そして定番のものを―」

僕は色々な鋏を使い分けるというよりも、沢山のお客様に幅広く使用出来るベーシック、定番のものを選ぶようにしています。
それと、切れ味というか切れ方というか、出来るだけ僕の「こう切れてほしい」というイメージに近づけられる鋏。そして、お客様がカットされている時間を心地よく快適に過ごしていただける様な道具を選んでいます。
以前、ご年配のお客様に「上手な人は音でわかる。佐藤さんは良い音がする」と言って頂き、お客様は僕ら以上に感覚が鋭い事が分かり、更に道具や技術への関心や理解が深まりました。

SCISSORS

シザーへのこだわりは特にありませんが、手に持った時のフィーリングや自分の手に馴染むかを大事にしています。

右から
天洋
ヒカリ刈り上げ鋏
コスモスミス
ヒカリミニシザー
セニングOK30%
トギノン40%

永年勤続で社長から頂いたロゴ入りのコスモスミスは特別に大切にしています。

ACCESSORIES

クロスはオリジナルデザインのものを使用しています。

AMENITY

顔もカラダも洗えるナチュラルテイストのシャンプーを使用しています。髪質や肌質に合わせ5種類からお選びいただいています。

カットコースによってミューレのオーガニックシェービングクリームを使用しています。(ドイツ製)

昨今のメンズメイク需要に先駆け【FIVE ISM×THEREE】を取り入れ、ブライダル時はもちろん人前に出る場面や日常のケアなど様々なニーズに合わせたメニュー展開を致します。

シェービングと併せて眉やヒゲの補修、クマや肌荒れをカバーするなど、女性のメイクとは違う、急速に高まりつつあるエチケットとしてのメンズメイク需要に応える事が出来ます。

FACILITY

2016年9月のオープン時は個室2部屋パーテーション席5席でしたが、好評につき、2019年5月に増設、個室5部屋パーテーション席8席になりました。

総面積175平米の解放感のある贅沢な広さに個室とパーテーション席、ゆったりとした最高級のBARBERチェア、心地の良い音質のBGM、リラックスできるルームディフューザー、Nicolai Bergmann Flowers & Design とのコラボレーションによる内装とインテリア、地上50階にある関東や世界でも有数のプレミアムサロンと自負しております。

アメリカ西海岸風デザイン／特大のアート壁面／Nicolai Bergmann Flowers & Design とのコラボレーションルームとインテリア／BANG&OLUFSENのスピーカー／Knoll社製　Barcelona Cher

INTERVIEW

今回はYOSHIZAWA Inc.groupの代表の吉澤紀人さんに、サロンのビジョンや集客そして求人についてインタビューいたしました。銀座マツナガ出身で現在横浜に1店舗と都内に3店舗の理容室、他にブライダルシェービングのお店を運営されています。

ー先ず、サロンコンセプトがHAIR&GROOMINGとPREMIUMに区別されていますが、その違いを教えていただけますか。

PREMIUMは、席が全てパーテーションで仕切られていて、個室も完備しています。ゆったりしたスペースでプレミアム感があじわう事が出来ます。またその空間を生かしたプレミアムメニューも用意しています。
個室があるので、女性のシェービングやエステのプレミアムメニューも対応出来、サロンの価値も高める事が出来ます。これらは、PREMIUMブランド店舗とレーディースシェービング専門店のGRACIEUX（フランス語でグラシウスで優雅と言う意味）のみで対応しています。

ーサロンでは多くのスタッフを雇用されていますが、理容師が少ない中どの様にして多くのスタッフを求人されているのですか。またスタッフの育成で気を付けている事はありますか。

そこまでスタッフは多くありませんが、毎年５名前後を目安に求人しております。
求人はまず第一印象を大事にしています。
現在理容学校に通っている生徒さんのほとんど、90%以上が理容業界以外のご家庭で生まれ育っています。その様な環境で育った若者にいかに刺さるかではないでしょうか。
通りすがりなどで店を見かけた時に「カッコイイ！ここで働いてみたい！」と思える店でないといけないと考えます。その上で、待遇だったり給与だったり教育方針だったりと興味をより膨らませる環境が大事なのかなと考えます。

またスタッフ教育ですが、今はほとんどの生徒が理容業界以外のご家庭で生まれ育っています。代々理容師ばかりの中で生まれ育ってきた私達には無い感覚であるのは明らかです。私達の当たり前がそうで無い事だと常に思うように心がけております。

ー集客方法や営業面での吉澤さんのお考えをお聞かせいただけますか。

集客については、お客様は店に付けるというよりは店のスタッフ個人に付けることを良しと指導しています。なぜならば、お客様はその店に行きたいというよりはその店の誰に切ってもらいたいと思い来店されるからです。スタイリストは、自分で自分の得意分野や拘りを売り込むことで集客しています。

また営業面でYOSHIZAWA Inc.groupの営業理念は
「一流の立地！一流のコラボ！一流の収入！一流の待遇！一流の理容師！一流が一流を育てるYOSHIZAWA流！」YOSHIZAWAは常にチャレンジし続ける理容の新しい形であり続けます。」になります。

ー経営理念は流石銀座マツナガ出身と思わせますね。またホテルの50階と言う立地での営業メリットそして、もしデメリットがあれば教えて頂けますか。

横浜の店は以前他の場所で10年以上営業していましたが、この場所でのお話をいただき、以前から興味がある場所でしたので移転を決めました。構想通り上手くいっております。

50Fでの営業する事のメットデメリットですが、正直外から看板一つ出ていません。そして50階までお客様はわざわざ上がって頂かなくてはなりません。フロアはうちの店しかないので、ついでに見つける場所でもありません。ホテルの集客効果はほぼ無いでしょう。しかし、私は「50階」ってカッコイイ響きにも聞こえるなと思いました。隠れ家的な感じと言う事でしょうか、良いか悪いかは紙一重ということでしょうか。
弊社は、同じような立地のあまりよく無い場所で集客をしてきた経験もあり、場所に頼らない独自の集客ノウハウもあります。

ー天空の城サロンと言った所でしょうか。吉澤さんの今後の展望を教えてください。

企業理念の「一流の理容師として、常に誇りとチャレンジ精神を持って理容業を開拓し、後世に語り継がれる器の大きな仕事を次々とやり遂げる。」を持ち、結果的に「YOSHIZAWA Inc,group」を名実ともに理容のハイブランドとしての地位を確立し、同時に理容師の社会的な地位向上に努め、理容師を目指す若者達の憧れとなる事です。

ーありがとうございました。最後に読者へのメッセージをお願いします。

同門の先輩や後輩、若手の同業者の皆さんがいろんな個性で業界を盛り上げてきていると思います。まだまだ伸びしろのある非常に面白い業界と思います。
ガンガン行きましょう！